イエウール
不動産の投資信託って儲かるの?
かずある金融商品の中で、初心者や自己資金が少ない人でも比較的敷居が低いのが投資信託です。
これは日本国内外の株式や債券・金や石油などのコモディティなど、各種の融資対象を組み合わせてパッケージにした金融商品です。
個別銘柄の株式や各国の国際や国内外の企業体が発行する社債など、単独の種類の金融商品では一つの銘柄の価格の変動がそのまま評価額に反映されるので非常にリスクが高くなります。
極端な事例では株式や社債を発行している会社が倒産すれば、株式も債券も価値が0になることがあり、現にマーケットではそのような事象はしばしば遭遇する事態です。
これは何も一社の話に限ったことではありません。
株式と債権とではしばしば異なる値動きを見せます。
同じ価格動向を見せることの多い、日本株式だけのポートフォリオ(資産構成)では日本市場が暴落すれば当然その流れに引きずれることになるのは必須です。
このような急激な資産の目減りなどを防ぐために考案されたのが、分散投資という手法です。
投資信託は分散投資をする点で共通していますが、投資対象の組み合わせは商品の数ほどバラエティに富んでいますが、投資対象のけ傾向により分類できます。
とりわけ不動産に特化しているのが、不動産投資信託(J-REIT)になります。
日本では2001年に「J-REIT(ジェイリート)」という市場が開設されました。
そこでこのページでは日本の「J-REIT」についてみていきます。
日本の不動産投資信託「J-REIT」ってどうなの?
J-REITの大きな特徴は複数の不動産に投資対象を分散できる点ですが、J-REITを理解するにはメカニズムと投資対象・価格変動要員の3点を抑えることが必要です。
J-REITはどんな仕組み?
J-REITのメカニズムの概略を紹介すると、専門の投資法人が資金を集約し優良物件を数多く購入しそこから売却収入や賃貸料収入を集めて投資家に分配するという中身になります。
投資法人は収入の9割以上を投資家に分配しますが、その代わり法人税などを免除されるので分配後の残りを収益として事業が成り立っています。
投資家の視点から見ると、間接的に物件のオーナーとして賃貸料収入を得る形になりますが、複数の物件に分散投資し直接物件を購入するよりははるかに、低額の投資でリターンを得られるというのは大きなメリットです。
J-REITの投資対象
投資対象ですが、代表的なものは
- 賃貸マンション
- オフィス
- 商業施設
- 物流施設
- ホテル
- 介護施設
- 自然エネルギー発電施設
など、基本的な不動産投資物件だけでなく観光関連から特定分野に特化したものまでさまざま。
これらの中でいくつかを組み合わせて運用する総合型なども販売されています。
キャピタルゲインも狙える
J-REITは通常の株式と同様にマーケットに上場されているので、キャピタルゲイン(売却益)をねらって売買する形で収益をあげることもできます。
逆に言えば下落要因があれば価格は下がり評価損を抱えることを意味します。
不動産投資信託の商品で価格変動が起こる原因
価格が上下する原因には、景気動向や株式相場や不動産市場や賃料相場などが代表的なものです。
賃料相場や物件の価格は所在場所の需給関係の影響を受けるのは当然ですが、より決定的な要因となるのは景気動向や株式相場です。
住宅やオフィスなどは景気動向の影響を受けやすく、経済指標が悪化し投資家心理が悪化すると財産やポジションを決済して現金化しようとする傾向が強まります。
土地や建物などは投資家が真っ先に現金化しようとする資産の一つなので、景気の動向に敏感です。
このような価格変動要因が存在することを踏まえて投資判断をする姿勢が求められます。
J-REITのメリット・デメリット
これまでのJ-REITの解説を踏まえ、メリットやリスクを検討してみましょう。
メリット
まずメリットからですが、奨学の資金からでも購入できる手軽さを指摘できます。
1株から購入できて、価格は銘柄ごとにまちまちですが安い銘柄では5万円前後、10-20万円程度の銘柄が多く全体で見ると10-100万円ほどの自己資金を確保できれば十分マーケットに参加できます。
そして何より配当利回りの高さが魅力です。
運用しているのは専門の投資法人で賃貸料収入などの9割は、投資家に分配金の形で分配されるので、いわゆる高配当株式をはるかに超える利回りの分配金が支払われることも珍しくありません。
分配金は年二回か一回という投資法人がほとんどですが、低金利の普通預金に比較すると、はるかに高い利回りで5%を超えるJ-REITも珍しくありません。
デメリット
他方でJ-REITには投資商品であるだけにリスクも存在します。
J-REITは株価や景気の影響を受けやすく、投資先の物件の空き室や経営状況によっては、分配金が減少する可能性があります。
市場が大きく悪化すると価格も下落し、高い損失を抱える可能性もあります。
最悪の場合上場廃止や倒産する可能性もないとは言えません。
また昨今増加している天災のによる投資先の経営状況の悪化などという要因も存在しています。
地震や台風などで大きな被害がでれば、賃料収入が出来なくなり、そのような事象が重なれば収支悪化による価格の下落や分配金減少などにつながるリスクも抱えているのです。
まとめ
不動産の投資信託について解説しました。
アメリカ発祥の投資商品ですが、2000年初頭には日本にも「J-REIT」という形で開始しました。
普通に1棟ものの賃貸物件を買うとなると、物件探しして金融機関から融資を取りつけて〜と大変ですが、投資信託形式なら比較的簡単に買えるのは大きな魅力ですね。
とはいってもやはり不動産投資をするなら物件を所有したいと思うのは私だけでしょうか。