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家を買う前の土地選びでチェックしたいポイントを解説
日本はもともとプレートが集まっている場所ですから地震が多く、また河川が多く台風などの通り道になっていることから水害も警戒しなければいけない国です。
しかも、最近では地球温暖化の影響で台風が大型化したり、開発が進み大地震が起きた場所の記憶が薄れて大きな被害が出ることがあります。
下手をすれば命を失うかもしれないことを考えると、対策は被災してからでは遅いのでその前からやっておかなければいけません。
そこで慎重に行ったほうがいいのが、家を買う前の土地選びでです。
ここでは家を買う前の土地選びで気を付けたいポイントを解説していきます。
土地選びのポイント
単純に家を買うときに土地を選ぶとなれば、会社や学校に近い場所であったり、周辺に商業施設や病院、学校が整っていることを重視するでしょう。
古地図・ハザードマップを入手しよう
でもこの場合には、土地の歴史や地形に注目をしていきます。
そこで用意しておきたいのが古地図やハザードマップです。
古地図はどこで手にいればいいのかというと、国交省の国土地理院に行って複写(コピー)をしてもらったり、ネットにもデジタル化されているもの公開されています。
他には図書館や古本屋を巡って探してみる方法もあります。
ハザードマップについては、各自治体の窓口にて閲覧や配布が行われています。
ネットにも掲載されていますから、比較的簡単に入手が可能です。
地形と地名をチェックしよう
古地図、及びハザードマップを入手して内容を確認するときの最大の注意点は、地形と地名がどうなっているのかを確認することです。
地形で水関連をチェック
絶対に見逃してはいけないのが、水に関連するものです。
地形であれば海、川、沼、池、田んぼであったところを埋め立てているのであれば、地盤が非常に軟弱である可能性が高いです。
川が流れていたところではなくても、沢や三角州のように水が土を運んだ場所も、同様の理由で危険です。
地盤が軟弱だと、時間の経過や地震によって地盤沈下が起きて家が傾いたり、少しの揺れで倒壊することもあります。
たとえ地盤の改良を行い、基礎を固めて自分の家を守れても周囲の家や道路が沈んで、生活に支障が出る恐れがあります。
地名で過去の状態をチェック
ただ、地形だけでは完全に土地のことはわかりません。
江戸後期や明治時代の古地図には川や池がなくても、それよりも前の時代に埋め立てたかもしれないからです。
そこで地名を確認してみます。
池や川、田というように水を連想する場所を意味する漢字が使われている場合には、危険な場所と思ったほうがいいです。
また川のある場所では蛇という漢字も使い蛇窪などの地名になっていることがあります。
蛇は川の蛇行する様子を連想させる生き物であり、古来から水神の使いとも言われる生き物です。
非常に水害が起きやすい場所と考えて、まず間違いありません。
そこでもう一つ注意点としては、長い年月をかけて、地名が変化している場合もあります。
時代とともに言葉が微妙に変化するように、地名も少しずつ変わり全く別の漢字が使われていることは珍しくありません。
ですから、地名は漢字とともに読み方も気をつけたほうがいいです。
水に関わる事以外で危険な地名としては、「崩」という漢字が使われている場所は崩落、山崩れが起きやすい場所ですし、「ヤブ」という言葉が使われている場所は土地が地震で引きさかれたという意味です。
危険性を示す地名は、他にも数多くありますから時間がかかるかもしれませんが、一つ一つ調べていきましょう。
あとは、その土地にどのような植物が生えていたのかも、地盤を知るのに有用です。
背の高い樹木が生えていた森や林であれば、固い地盤だからこそ成長できるので安心です。
逆に背の低い植物しか生えていないのであれば、砂地など軟弱な地盤かもしれません。
ハザードマップで見るべきポイント
ハザードマップの方はどういう注意点があるのかというと、河川の氾濫や津波、土砂崩れなどが起きやすい場所が予想として書かれています。
海や川に近いところ、山を切り開いて造成された宅地などは地震や台風の被害を受けやすいので、ハザードマップでその危険度を確認しておく必要があります。
昔の地形や地名を確認するために用意した古地図を重ね合わせてみると、より正確に災害が起きたときの被害がわかりやすくなります。
家を買う前であればあえて危険な場所に住む必要はないので、安全な土地を選びましょう。
避難所の場所もチェックしよう
安全な土地を探した後は、災害時の避難所について調べたほうがいいです。
学校や役場などが避難所として指定されているとき、家からその避難所までの経路で川が氾濫しそうなところ、崖が崩落しそうな所があれば逆に危険です。
避難をするならば命の危険がない経路を確保できるかが重要です。
それから避難所によって収容人数が異なりますから、地域の人口に対してどれだけの人が避難できるかも確認しておきましょう。
そして、何らかの理由で、避難所にはいけなくなることも想定して、津波や河川の氾濫から逃れられそうな高台や土砂崩れが起きる前に避難できそうな所を調べておくと安心です。
ハザードマップを見るときの注意点としては、最後に最新の情報が掲載されているものを用意しましょう。
最新の調査で浸水しやすい箇所や隠れていた断層が発見されている可能性があります。
その情報を元に土地を探すほうが安全です。
まとめ
家を買う前に絶対に調べるべき土地の情報を紹介しました。
古地図やハザードマップは、最近の水害によって注目度もあがっていると思いますが、実際にきちんと確認した人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
これから家を買う人はもちろんですが、すでに長年住んでいる人も、いまいちどハザードマップなどで過去の情報を調査しておくと、今後の災害時にも初動が早く取れるはずです。
ぜひチェックしてみてください。