不動産賃貸業を法人化するメリットについて

不動産所得と法人化

 

昔、個人事業者が法人成りするタイミングは売上か利益か忘れましたが1800万円くらいがいい、と聞いたことがあります。実際どうなのか知りませんが、それくらいから税率や控除などでメリットが出てくるんでしょう。そこで不動産所得が増えてきたらどれくらいのタイミングで法人成りするといいのか?個人事業と法人では何が違うのか?について調べてみました。

 

 

個人事業と法人、どっちがいい?

どうせなら税金少ないほうがいいに決まってますよね(私はお国のために税金いっぱい払いたいんだ!という方は別ですが)。実は個人事業と法人では課税方法がかなり違います。

 

個人の所得税・住民税の税率は計7段階の累進課税になっていて、だいたい所得の15%〜55%くらいの範囲となります。それに対して法人は税率は一律ながら条件によって軽減措置があります。また法人事業税にも軽減措置があり、たいだい所得の21%〜35%くらいの範囲に収まります。所得の多さによって変わり、税率約21%未満になるようなら個人、35%くらいまでなら個人法人どちらか、それ以上なら法人が有利となります。

 

個人事業と法人の違い

所得税計算方法が違ってきます。

 

個人なら収入から必要経費を引いた額が不動産所得です。対して法人は収入−経費までは同じですが、さらに役員や社員への給料も経費計上できます。もしサラリーマン大家さんが1人株式会社で法人化したなら代表取締役になった自分の報酬も経費にできるんですね。そして不動産からの利益を全部自分に払ったら利益ゼロになって法人税などが課税されないことに(均等割7万と復興特別税は除く)。役員報酬分は結局所得税・住民税の対象になるんですが、給与なら給与所得控除というものがあります。そのため法人での利益で申告するより、個人の給料にして払い、個人側で給与所得控除や他の所得との合算にすることでトータルの税金を減らすことができるんです。

 

ちなみに給与所得控除額は収入額に応じて65万〜245万円となっています(平成28年以降は最大230万円まで、平成29年以降は最大220万円までに減額されます)。

 

法人化して事業税を無くす方法

個人事業の場合、不動産所得から事業主控除290万円を差し引いた額から青色申告特別控除した額に事業税が課税されます。対して法人はそういった控除はありません。ただし給料として払い利益ゼロにすれば事業税負担しなくて済みますし、払った給料にも事業税はかかりません。
※資本金が1億1円以上だと課税されます

 

 

法人化のタイミングはいつがいい?

個人にはある青色申告特別控除が法人にはない、赤字でも払わなければいけない住民税の均等割など法人化にもデメリットもあります。また所得金額による税率の有利不利も上で書いたとおりです。ではどれくらいの所得になったら法人化したほうがいいのか?これは法人の役員や社員数など違いもあるので一概にはいえませんが、かなり大雑把な計算で算出すると「不動産所得が420万くらいを超えてきたら」法人化のタイミングと言えそうです。

 

 

不動産からの賃料収入が1000万、経費400万、青色申告OKの場合

【個人事業での所得】
1000万(賃料収入)−400万(経費)−65万(青色)=535万円

 

【法人での所得】
1000万(賃料収入)−400万(経費)−600万(役員報酬)=0万(法人税などの均等割7万は割愛)
「個人部分」
600万(役員報酬)−174万(給与所得控除)=426万

 

535万(個人事業の所得)−426万(法人化したときの所得)=109万円

 

賃料収入が1000万の場合、このケースだと法人化したほうが109万課税される額が少なくなります。

 


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