不動産とデットクロス

不動産とデットクロス

 

あまり、というか全く馴染みがない言葉なんですが、「デットクロス」と呼ばれるあるタイミングがあるそうです。

 

デットクロスとは?

建物の減価償却費 < 融資返済額の元金返済部分

 

の状態となるタイミングのこと。元金返済部分にあてている収益は経費計上できないので、そこを建物の減価償却費で相殺できれば税金かからないってことになります。その分岐点をこう呼びます。

 

融資返済の方式は元金均等返済と元利均等返済の2種あります。そしてほとんどの人が元利均等返済です。こちらしか選べない金融機関も多いです。

 

元利均等返済は毎月の支払総額が常に一定なのが特徴。そして初期は返済額の中で元金に割り当てる部分が少なくて支払利息が多く、返済が進むにつれて逆になっていきます。

 

5000万を金利3%融資期間20年で借り入れた場合の返済額

返済月数

返済額

利息

元金

残高

1ヶ月目27729912500015229949847701
2ヶ月目27729912461915268049695022
3ヶ月目27729912423815306149541960

238ヶ月目2772992069275229552525
239ヶ月目2772991381275917276607
240ヶ月目2772996922766070円

 

このように初期は利息支払い分が多く元金割当分が少ないんですが、最後は逆転してますね。

 

不動産から得られる収入から経費を差し引けば課税される金額も当然減るわけですが、返済において経費計上できるのは利息分だけです。元金部分は借りたお金を返しているだけなので経費ではありません。そして返済が進むと当然経費にできる額が減っていきます。この例の場合だと1年目は150万くらい経費にできますが、20年目では5万程度しか経費計上できなくなります。20年もすれば家賃も下がっているとはいえ、100万以上経費が減ってしまうんですね。

 

これに対し、不動産のような耐用年数が設定されているものを買った時はその年に一括で経費計上できません。減価償却という仕組みで何年かに分割して計上していくことになります。ちなみに減価償却率は以下の計算式で算出します。

建物の築年数が法定耐用年数を超えている

耐用年数=法定耐用年数×20%

建物の築年数が法定耐用年数以下

耐用年数=(耐用年数−経過年数)+経過年数×20%

減価償却率の計算式

1÷耐用年数
※小数点以下切り捨て

 

仮に築22年の木造物件を購入したなら、耐用年数は22年なので、

 

22年×20%=4.4=耐用年数4年(小数点以下切り捨て)
1÷4=25%

 

よって1年で25%づつ4年かけて減価償却(経費計上)していくことになります。

 

 

で、ようやく本題に戻りますが、上のような経費にできる減価償却費が経費にできない元金返済額を上回るタイミングが「デットクロス」となります。そしてこのタイミング以降は税金額が増えていってしまいます。ここであまりに利益を圧迫するようなら売却して切り抜けるのも1つの対処法となります。


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