イエウール
都市銀行と地方銀行・信金系それぞれの融資方針について
年金の不安を感じている人は多いかと思われますが、年金の受給額は年々減少傾向にあること、そして満額貰うことができても生活ができる金額になるのか不安に思う人は多いと言えましょう。
老後の生活は働かないと余裕ある日々を置くことができない、仕事を続けていたとしても病気になって働くことができなくなることもあるなど、不動産投資を検討する人も多くなっているようです。
アパートやマンションを利用した不動産投資には高額な投資金が必要不可欠です。
現在働いている人でもローンの支払いができるのか、大半の場合が無理だと感じてしまうのではないでしょうか。
投資物件の価値に応じて借入可能額が多くなる、金利面においても優遇を受けることができますし、アパートオーナーなどの場合は、毎月家賃収入を得ることができれば収入を返済に充当することで運営は可能です。
仮に返済額が毎月40万円とした時、家賃収入が40万円あればプラスマイナスゼロで運営を行うことは可能です。
ただし、全額返済に充当してしまうと共有部分の電気代や管理などで利用するお金を工面できなくなる、返済額以上の収入が必要になります。
もちろん収支計算や利回りを考えて投資を始めることになるため、このように自腹で運営を行うことはないわけですから、如何に多くの融資を受けるかがポイントになって来ます。
そこで融資を受ける金融機関ごとの違いについて知っておきましょう。
ここでは各銀行・信用金庫など種類別の融資姿勢についてまとめました。
銀行融資と住宅ローンの違い
ちなみに、不動産投資に使うローンは住宅ローンとは異なるものです。
住宅ローンは自らが住む家を購入する時に利用するもので、部屋を貸す目的では利用できません。
(戸建てを自分用として買ってそれを賃貸にだす、なんてことはできますが)
また、住宅ローンは年収の6倍や7倍などの制限がありますが、不動産投資に使うことができるローン商品の場合は、物件の価値に応じて決まる、即ち年収の6倍などのような制限はないのが特徴です。
融資額は金融機関の性質により違ってくる
融資額は不動産鑑定士が導き出した資産価値に応じて変わります。
が、融資を行う金融機関側もそれぞれが独自の考え方を持つこと、金融機関には都市銀行や地方銀行などの利益追従型の会社もありますし、信用金庫や信用組合などのように地域貢献を目的にしている信金などもあり様々です。
都市銀行の融資姿勢
都市銀行の場合は全国規模で店舗展開を行っていますが、地方銀行や信金は限られた地域だけで営業を行うなどの違いがあります。
金利面で選ぶ場合は都市銀行の方が金利が安いケースが多いようですが審査のハードルは高めと言われています。
地方銀行の融資姿勢
都市銀行に対し、融資を受けることができる条件があるものの審査のハードルが低めになるのが地方銀行や信金です。
その条件は、営業エリアに住んでいる人や営業エリアにある事業所に勤務していること、他にも組合員であることもしくは組合員になることができる人などの都市銀行にはない条件を持つのが特徴と言えます。
そのため不動産投資への考え方などもそれぞれに違いがあるため、地方銀行では審査に通過できなくても信用組合や信用金庫では審査に通過できるケース、もしくは逆のケースもあります。
信用金庫・信用組合の特徴
そもそも信用金庫でもある信金や信用組合は株式会社のスタイルを持つ銀行とは異なり、地域の繁栄を図る総合秩序を目的にしていること、そして非営利の金融機関などの違いを持ちます。
主な取引先としては中小企業や個人を対象にしていること、融資を受ける時には信用金庫であれば会員になる必要がありますし、信用組合であれば組合員にならなければなりません。
会員と組合員の呼び方の違いはあるものの、この2つの金融機関は根拠法や会員資格が異なるだけで、信用金庫が会員以外の預金を認めている、信用組合は預金については原則組合員に限定しているなどの違いがあるだけです。
不動産投資については、信金や信用組合は地方銀行よりもさらに小さなエリアを対象にしており、収益物件に対する融資は原則物件および居住地が営業エリア内にあることが求められます。
地方銀行と比べた時、ローンを組む人の属性並びに物件の評価額が低い場合でも借入が可能になるケースも多いのです。
金利が高くなるデメリットはあるものの高額な借入をスムーズに行いたい人にとって魅力的な金融機関と言えます。
メリット
都市銀行や地銀と比べると、審査スピードが速いことや築年数が経過している物件でも対応して貰えることが多い、地銀と比べると担当者が親身になり相談に応じてくれるなどのメリットを持ちます。
他にも、杓子定義な判断をすることなく、条件に対する柔軟性を持つこと、収益性を重要視するので、属性があまり良くない人でもフルローンやオーバーローンが引きやすいなどのメリットもあります。
デメリット
但し、物事にはメリットもあればデメリットもあるわけです。
そのデメリットにはどのようなことがあるのか気になるかと思われますが、例えば利用できる人の条件の一つでもあるエリアが限定されている点です。
営業エリアに住む人や事業所に勤めている人を対象にしているので、エリア外では借入ができませんし審査を受けこともできません。
地銀と比べると金利が高いなどのデメリットもあるのです。
まとめ
不動産投資で一番大事なポイント「融資」について、金融機関の種類別特徴を紹介しました。
全国に展開している都市銀行は資金力もあり融資の金利も低くなりやすい傾向ですが、それだけに収入や規模など属性面で審査が厳しめです。
都市銀行で融資を取り付ける攻略法やセミナーを実施している不動産事業者をたまに見かけますが、それくらい難しいと思っておいたほうがいいですね。
対して地元民を優遇する地方銀行や信用金庫・信用組合は、都市銀行に比べて金利が高めながら融資を引きやすい面があります。
現実的にはこちらを攻めていくことになるでしょう。
ただし東京に住んでるのに札幌の物件を購入したい、となったとき物件のある地域に住所がなかったり、地元金融機関に口座がないと難しいですね。
それぞれメリット・デメリットがあるので、自分の状況に合わせて攻略していきましょう。